子ども達へ
今日は、私が実際に行った取引の話をします。
難しい言葉がいくつか出てきますが、今は分からなくても大丈夫。
この記事は、あなた達が投資を始めた日のために残しておくメモです。
QYLDという商品を持っていた
私は「QYLD」というアメリカの金融商品を、旧NISAという制度で持っていました。
簡単に説明すると、アメリカのNASDAQ100という指数に連動したものです。
毎月、分配金を支払う高配当なETF(証券取引所で売買できる投資信託)として知られています。
単純な株の値上がりや値下がりではなく、コールオプションという「買う権利」を売ったりして利益を出します。
分配金は年率で約11%くらい。毎月に分けると約1%弱ずつもらえます。
ただし、分配金の原資が足りなければ、資産そのものを取り崩すこともあります。
買う権利の売却で利益を出しているので、株価が上昇しても利益が限られます。
ざっくり言うと、毎月の収入は高めだけど、成長はあまりなく、リスクは高めの商品です。
それでも、毎月の分配金をドルで得られることに魅力を感じて購入しました。
公務員なので、副業などをすることはできません。
一旦ドルでQYLDを買っておけば、定期的にドル資産を得られる。
それが、当時の私にはとても魅力的に見えたのです。
なぜ売ったのか
現在、日本やアメリカの様々な株価指数は、過去最高値を更新する日々が続いています。
そんななか、QYLD自体の値はほぼ横ばいでした。
これは、頭では分かっていたつもりでした。
でも、実際に目の当たりにすると、悩ましく感じました。
今後、暴落局面が来れば、QYLDはNASDAQ100指数に連動して下落します。
そこから回復するシナリオがあるとしても、値上がりは期待できない。
これらのことを考えて、今の段階で売却しておこうと判断しました。
売却益は40万円ほど。手元には、売却益を含めて約240万円分のドルが残りました。
旧NISAという制度のおかげで、この利益には税金がかかりませんでした。
本来なら約2割(約8万円)の税金がかかるところです。
売った後にも「為替」の話がある
ここで1つ、覚えておいてほしいことがあります。
私がQYLDを買ったとき、1ドルは140円くらいでした。
売ったときは、1ドル160円くらい。
円をドルに替えて、またドルを円に戻すと、この差額20円分の利益が生まれます。
これが「為替差益」です。
NISAで株の利益が非課税でも、この為替差益は別の話。
ただし、売却した時点の為替が基準になるので、売ったら早めに円に戻せば、ここはほぼゼロにできます。
この240万円をどうしたのか。
それは次の手紙に書きます。実は「何もしなかった」ことが、一番大きな判断でした。
子ども達へ伝えたいこと
投資の話は「何を買うか」ばかりが注目されます。
でも、本当に力が試されるのは「いつ、なぜ手放すか」だと私は思います。
仕組みを理解して、自分の言葉で理由を説明できる状態で判断する。
そうすれば、結果がどうであれ、納得することができます。
あなたは、いま持っているものを手放す理由を、自分の言葉で説明できますか?
※この手紙は私の売買の記録であり、特定の銘柄の売買をすすめるものではありません。
投資の判断は、自分で調べて、自分で決めてください。
父より
― 未来への手紙 第6通 ―
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